動物に例える話で私だけがぬめってた。
私を陸から追い出すな。
この人を動物に例えるなら。
なんとなく会話が途切れてしまった時に、誰かがそっと差し出してくる万能トークテーマである。
大体出てくる動物といえば、犬、猫、ウサギ、リス、鳥…
まあ、そんな感じだろうか。
私も学生の頃から、定期的にこのテーマについて話してきました。
「Aちゃんはリスっぽいよね〜!小動物感ある!」
「何それ〜!そういうBちゃんもチワワみたいじゃん!」
ありきたりだが、大変微笑ましい会話である。
リスもチワワも可愛い。
愛されキャラである。
「しらすはね〜」
来た。
私はなんと言われるのだろう。
意外と気まぐれなとこもあるし、猫かな。
それとも、以前言われたことがあるヒヨコとか?
「そうだねぇ〜…」
考える友。
さぁ、君は私をどんな動物にしてくれるんだい!
「ウーパールーパーかな!」
…
う…?
なんて????
もはや地におらず。
私だけ、皆と生きる場所が違う両生類だった。
ウーパールーパー。
正式名、メキシコサンショウウオ。
別名、アホロートル。
誰がアホだ、ばかやろう。
なんで超王道な動物トークで、遠回しにディスられてんだよ。
地球上には、現在知られているだけでも膨大な種類の生き物がいるはず。
なのに、なぜ私の顔を見て最初に浮かんだのがウーパールーパーなんだ。
まぁまぁまぁ?
不機嫌になるのはまだ早い。
一応理由を問うてみようではないか。
もしかすると、納得できる答えが返ってくるかもしれない。
笑った顔が可愛いとか!
いつも穏やかだとか!
な?そうだろう??
「しらすはなんかぁ」
うんうん!
「ぬめってそう!」
ぬめ…
うん、悪口???
悪口を言われているのか?
それとも近未来の褒め言葉か???
ぬめってそう!⭐︎
じゃないんだよ。
語尾に⭐︎をつければ、何を言っても許されると思うな。
いや、まだだ。
まだ、待て。
彼女が不器用なだけで、実は「透明感がある」とか「つかみどころがない」とか、
そういう意味を遠回しに伝えてくれている可能性はないか?
…いや、ないな。
だってぬめってんだもん。
それからというもの、水族館へ行くたびにウーパールーパーが気になるようになった。
一度似ていると言われてしまっては、「あ、私だ」と挨拶をせざるを得ない。
水槽の中で、ぼんやりこちらを見ているウーパールーパー。
私も、ぼんやり見つめ返す。
…似ているのか?
口元だろうか。
この顔の横のヒラヒラだろうか。
それとも、この半分口を開けながら、何も考えていなさそうな表情だろうか。
確かに私も家では、よく同じ顔をしている。
ソファに座り、口を半分開けたままSNSを見ている。
なるほど。
完全否定ができなくなってきた。
そうして、何度もスマホや水族館で見ているうちに、だんだんウーパールーパーという生き物が可愛く見えてきた。
慣れとは怖いものだ。
気づけば一時期、私の身の回りはウーパールーパーグッズだらけになっていた。
周りにグッズを指さされ、これは何かと尋ねられれば、
「可愛いでしょ?私に似てるんだって」
と、ちょっと誇らしげに答えていた。
他の人とは違うアニマル(?)印象に、ちょっとだけ嬉しがっていた。
後日。
ラァイン!
以前、私をウーパールーパーに例えた友から、定期的に『ウーパールーパーの唐揚げ』の写真が送られてくるようになった。
大阪のとある店で出されているらしい。
水分を全て取られ、カリカリになって皿に盛られているウーパールーパー。
…いや。
ぬめりどこいったん。
皆様はどんな動物に例えられてきましたか?
よかったらコメントや引用リスタックで教えて下さいませ。




あぁ、おもしろい🤣 ぬめってるってww
その他大勢ではない、当時より希少性の超大物だったんだな。