コンビーフと私のポケモン物語
行くぜ、相棒。
私が初めてプレイしたポケモンは、『ポケットモンスター ソード・シールド』だった。
歳の離れた弟が、父にクリスマスプレゼントとして買ってもらったソフト。
私はそれに、姉という立場を最大限に利用して便乗した。
初プレイが成人を過ぎてからという、なかなか遅めのデビューであった。
ずっと憧れがあったポケモンのゲーム。
早速私は弟より先にソフトを立ち上げる。
プレイ自体は初めてだったが、大体の流れは分かっていたつもりだ。
最初に、いかにも怪しそうなおっさんが出てきて、「この3匹から選ぶのじゃ」みたいなことを言うんだろ?
へっ、任せとけって。
なんか思った奴と違う。
まさかのチャンピオン様。
しかも中々のいい男。
なるほど、最近は王者直々に最初のポケモンを授けてくれるのか。
福利厚生がだいぶ良いストーリーのようだ。
最初に選べる3匹はこいつら。
小学2年生バニー。
猿。
ぴえん両生類。
その中で、私は水タイプのぴえん両生類にキュンとしたので、こやつと共に冒険することを決めた。
『名前を入力してください』
ほう、名前がつけられるのか。
そうだな、せっかくだからいい名を付けてやらないと。
名前…名前…
『コンビーフ』
当時の私は名前をつける場面になると、とにかく肉の名前をつけていた。
生ハム、チキン、スパム、ビーフ…
別にめちゃくちゃ肉に執着があった訳ではない。
死ぬほど好きとかでもない。
今思い出せば本当に謎である。
そんな感じで名が決まり、ついに私とコンビーフの冒険が幕を開けた。
ポケモンの世界はとても楽しかった。
行け!コンビーフ!
戻ってこいコンビーフ!
あああ!!逃げろコンビーフ!!
何かある度に、肉の名前で呼ばれる相棒。
きっと、彼は思っていたに違いない。
「もっと水タイプらしい名前なかった?」と。
ない。
贅沢を言うな。
さまざまなライバルやジムリーダーにも出会った。
その中で私は、『キバナ』というタレ目の彼に情緒を乱されることになる。
やめろ。
お前は純粋な少年少女達の為のゲームだろう。
なぜ私に「俺様系」という深い沼を見せる?
やめろ。
Googleの検索窓に「キバナ 同人誌」と打たせるな。
更にやりこんでいくと、私の相棒がついに最終進化を遂げた。
学名、『インテレオン』である。
スラッとした長身。
キリッとした目。
滲み出るナイスガイ感。
誰がこんなビジュ最強のポケモンの名前をコンビーフだなんて思うだろうか。
技を放つ時はなんと、指からびゃーー!っとしやがる。
なんというスタイリッシュ。
なんという洗練。
なんという「できる男」感。
美しい。
美しいよ、コンビーフ。
そんな最高にイケメンな相棒を連れ、ついに私達はチャンピオンを倒した。
伝説のポケモンも仲間にした。
長い旅は終わったのだ。
エンドロールも見終わり、私は改めて画面の中のコンビーフを眺めた。
そこでふと、今まで全く見ていなかった…というか、意識してなかった、名前の隣にある性別マークが目に入る。
『︎︎ ♀』
お前…メスやったんや…
ガチャ…
新しい『ナニか』の扉が開く音がした。
私達の冒険はこれからだ。








新しい扉の向こうには何があるんでしょうか?乞うご期待します🤣
コンビーフで笑って、最後の♀で完全にやられました🤣
予想外の事実まで全部、思い出として残るんだな~って感じました✨
しらすさん、最高です!